弁理士会役員(22年度、23年度)
開業したのが2021年の7月で東京オリンピックの前でしたので、もうすぐ3年が経過しようとしています。開業直後は時間があるからいろいろやってみたらというアドバイスをいただいていたのですが、確かにいろいろとすることができました。
2022年度、23年度は執行理事として弁理士会役員会に参加させていただきました。22年度の会長は杉村純子先生で、23年度の会長は鈴木一永先生です。会長は2年任期で、執行理事は(副会長も)1年任期なので、ちょうど切り替わりのタイミングで2つの役員会をまたぐという貴重な経験をさせていただきました。
役員会では基本的に会の運営に関わる事業についての議論・決定を行っています。会長によって役員会の進め方は影響を受けますから、結果として進め方が異なる点もでてきます。役員会に入る前は、弁理士会の全体としては何をしているのかわかりませんが、活動の全体に触れることはできました。
役員会は何をしている組織ですか?と聞かれると、個人的な感覚としてはバランスをとりながら弁理士会の運営を進めているように思えました。弁理士会は会社ではなく会員のボランティア活動で成立する組織ですが、会員の会費を原資として活動しています。一方で、特許庁を含む各種行政機関から期待されていることも多く、全体としてのバランスは重要で役員会でとっているように思いました。あと、弁理士会は会員の処分機構を備える自治機構を備えており、そのあたりの活動はなかなか目にしませんが協力いただいている会員の皆様の労力は大きいなと思いました。
執行理事はいくつかの委員会、センターを担当しますが(副会長はもっと多い)、いままで馴染みのなかった委員会を担当できたのも貴重な経験でした。知財プレゼンス向上委員会は企業弁理士の方が多く、扱う内容はコーポレートガバナンスコードや日本版イノベーションボックス制度の検討等、企業側の活動に近い事案であり、新しいことを多く知れたように思います。自分も新卒から10年ほど巨大電器メーカーに勤めており企業側のマインドは理解している方だと思いますが、事務所側の仕事をしていると忘れていた視点を思い出せました。
役員会は毎週水曜にやっており、参加することで得られる情報量はものずごく多いです。一方で、役員になってビジネスにつながりますか?という質問を受けたこともありましたが、直接的なものはないですが雑談の幅が増えたように思います。役員だから知れる情報というのはほとんどなく、多くは公開情報ですが、やはり触れる情報量が多いと雑談の幅は広がります。また、副会長の方からは、変な人じゃないってお客さんから思ってもらえるかもしれない、と言われた記憶があります。プロフィールに公職を記載する方は多いですし、実際、個性的な方が多い弁理士の中では、役員は協調性の高い人が多かったように思います。
この2年はバタバタしてましたが、久しぶりにこのような発信をできました。クライアントを含めて皆様のおかげでいろいろと活動させていただいています。引き続きどうぞよろしくお願いします。